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制作再開:野尻泰煌「ポプラの丘」叙事詩集

ご無沙汰しております店長です。2020年に出版物二号として予定していた「野尻泰煌フルカラー作品集」が2019年末、作者急逝に伴い頓挫いたしました。

出版物第二号:正字の壁


追記)

2019/12/15、原作者急逝の為、当プロジェクトは中止になりました。

元記事)


昨年12/23正式に原稿を受理し野尻泰煌さんの作品集の制作が年末からスタート予定。2020年内に仕上げればいいからとのこと。

 電子書籍との親和性皆無


壁は全部正字(野尻泰煌正字)にするという点。デジタル出版を考慮にいれた場合に致命的になります。これ対しては新漢字の配置に正字を入れる。つまり書体を1つこの本の為に用意する必要があります。そうじゃないと電子書籍で表示されなくなります。(ま、恐ろしく大変なことなんですが)

正字の壁


氏は予てより新漢字からして日本人の堕落が始まっていると述べ、普段の手書きはほとんど正字です。疲れた時と面倒くさい時は新漢字ですが。なお、旧漢字というと不機嫌になります。「旧じゃない、正字だ。」その思いは強く、当初、その莫大な労力に苦しみましたが一度、限定部数をコピー本で依頼され110ページ全てを正字で発刊。想像通り重労働でした。今回もその際に作成した 野尻泰煌フォント を使おうかと思ったのですが、電子書籍との親和性皆無 に書いたように、それでは表示出来なくなります。

旧字体フォント


発売されてます。ところが正字の解釈というのは学問の世界に入ってきます。正字の解釈は様々あり、それらを検討していたら時間が幾らあっても足りません。なので 野尻泰煌の思う正字 と開き直り専用のフォントを開発するしかありません。既に発売されている旧字体フォントすら変更セざる負えないことを意味し(解釈の差)、当然それは出来ません。そうなると作るしかないのです。

このフォントが出来れば通常コードに入れ込みますのでワープロのように普通に打てば出ます。後半に行くほど楽になる予定であります。もっとも、そこまで行くのが大変。

大規模作字


ベースとなるフォントの目処は昨年たてました。そのフォントは商用利用だろうが加工しようが完全なフリーなので、仮に電子書籍をPDF版で出すことになっても問題にはなりません。実は フリー と名うつものは 条件付き がほとんどで、予め熟読しておかないと思わぬ事態におよびますのでご注意下さい。

作字。下手すると1字で数時間・・・。本業ではあったので慣れているのですが。1文字1万円。今回はそういう意味ではコスト度外視。最も「出てこない字は作らない!w」と決めてます。そうしないと何千時間かかるか知れません。(;´Д`)

制作状況は暇な時にしか書けませんので、当ブログは基本的に進捗的な意味合いはありません。お暇な時にでも覗いて下されば。

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